空中ブランコ
「むしろなんで?」
「えっ!?」
疑問を疑問で返されるとは思ってなかったのだろう
「なんで、一緒にいちゃいけないのさ?」
もう一度問いながら詰め寄るクジルに、暫く言葉が出ない
「あたしが聖職者……だから?」
「(そうじゃない。
それだけじゃないよ。
けど、今はまだ知らない振りがしたいんだ)」
「・・・・・・・」
クジルは俯くメリーが何かを隠してるなんか知らずに、彼女が疑問系で答えたことに笑う
「僕もシルディ君も自分がいたい人といる。
邪魔されるのは嫌いなんだよ。」
クジルがニッコリと笑う
「どうせ消されに来てるんです。気にする価値もないんですから、考えるだけ無駄ですよ」
「う…ん。よくあるの?」
少し考える仕草をする
「そうですね・・・・・・時間の過ぎ方が違うので頻度を問われると、答えにくいですがね。」
「ちょっと会話中にごめんね。
呑気に話し、してないで、そろそろあの子達相手にしてあげてよ!」
囲まれてるのに呑気に“よくこうゆうのに合うのか〜?”なんて会話をしている2人に、クジルが間に入る
「貴方が片付けるのだと思ってましたけど・・・・いや…明らかに貴方だけで足りるでしょう」
「えっ、ここは『上手く撒く』じゃなく…ーなに?」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・」
黙るのと同時に背後に現われる
「シルディ公爵、ご同行お願い申す」
「狙いは私ですか?」
奇怪そうな顔をする
「このご時世、“厄介な者”の出没が増えてます。
貴方のような方を、野放しには出来ません。」
ピクッ
「(……“厄介な者”?)」
「私のお嬢に、いらない知識を与える機会を作るのは止め頂けないですか?」
その言葉にこちらを見てくる嫌な目に、叉遊漓を口元に持っていき顔の半分を隠す