タレントアビリティ
『明日戻って来るから、その時分かっちゃうよん』
「……は? え、明日?」
『仕事終わったもーん。ドバイのなんて行きたい時に行けるからいいや。それより今は、そえのほうが楽しそう』
「いや、ちょっと……」
『よしよし、後はお姉さんに任せなさいっ! そえは頃合いにきちんと動いてくれれば、思うように動くよ、風音ちゃん。だぁって拍律の娘さんでしょー? フフッ、楽しみ楽しみ』
「あのー能恵さん。話の筋道が全く分からないんですが」
『またまたぁ。どうせ分かってるのよそえは。自分で分からないふりをしているだけだし、自分の才能に関してもそうよ』
「……はあ」
『それじゃ、明日ねー。おみやげあるから、じゃねー』

 言うだけ言って一方的に電話をぷっつん。単調な電子音が鳴るのを耳にしながら、添は大きな溜め息を1つついた。
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