タレントアビリティ
「明日かな、動くなら」
「おおっ? 空白、お前の行動ってのは?」
「風音さんの家に乗り込んでみる。あー、下宿かな?」
「……やるねぇ。ま、能恵さんも何やらやりそうな気がするけどさ。てか明日学校あるだろ?」
「泊まり込むつもりのお前が言うな」
「あー、だよなー。じゃ、俺は泊まるの止めるわ。荷物置かせといてくれよ。明日学校帰りに取り来るから、そのお前の動きとやらに期待するさ。どうせお前学校休むんだろうしな」
「……知ってたのか?」
「忌引をダシにやるんだろ? どうせしばらく歌姫は学校には来ないし、俺は毎度の如く外側にいるさ」
粗茶を啜りながら言う万。相変わらず何も分からないし掴めない性格をしているのだが、先程言及した点を除けば万の事は割と好きだと思えた。
外を眺めると人が流れている。ご飯時のフードコートは家族連れでごった返すのが世の常だ。幸せそうに寿司屋に吸い込まれる親子を、添は見た。
「外側、か。じゃあ俺は内側なのかな」
「さあな。んなもん誰も分からんと思う。けどまあ空白。お前はお前で、外側でも内側でもないような存在だと思うけどね」
「……両面、ってこと」
「かもな。となると歌姫は片面だね、間違いなく。あいつは音楽の面しか無い気がするから、それが無くなれば生焼けが表になっておしまいだ。上手く焼けよぉ?」
「はいはい」
適当に相槌を打つ。それから話は他愛もない内容に移り変わり、そしてしばらくして2人は店を出た。何も無い内容の話だったようななかったような、とにかく微妙なままに1日が終わる。
「荷物よろしくな」
それだけ言った万は、自腹を切る事なくさっさと帰ってしまった。6000円近く吹き飛んだレシートを夜風に乗せて空を眺める。ショッピングモールの明るさに、星空は消えていた。
「おおっ? 空白、お前の行動ってのは?」
「風音さんの家に乗り込んでみる。あー、下宿かな?」
「……やるねぇ。ま、能恵さんも何やらやりそうな気がするけどさ。てか明日学校あるだろ?」
「泊まり込むつもりのお前が言うな」
「あー、だよなー。じゃ、俺は泊まるの止めるわ。荷物置かせといてくれよ。明日学校帰りに取り来るから、そのお前の動きとやらに期待するさ。どうせお前学校休むんだろうしな」
「……知ってたのか?」
「忌引をダシにやるんだろ? どうせしばらく歌姫は学校には来ないし、俺は毎度の如く外側にいるさ」
粗茶を啜りながら言う万。相変わらず何も分からないし掴めない性格をしているのだが、先程言及した点を除けば万の事は割と好きだと思えた。
外を眺めると人が流れている。ご飯時のフードコートは家族連れでごった返すのが世の常だ。幸せそうに寿司屋に吸い込まれる親子を、添は見た。
「外側、か。じゃあ俺は内側なのかな」
「さあな。んなもん誰も分からんと思う。けどまあ空白。お前はお前で、外側でも内側でもないような存在だと思うけどね」
「……両面、ってこと」
「かもな。となると歌姫は片面だね、間違いなく。あいつは音楽の面しか無い気がするから、それが無くなれば生焼けが表になっておしまいだ。上手く焼けよぉ?」
「はいはい」
適当に相槌を打つ。それから話は他愛もない内容に移り変わり、そしてしばらくして2人は店を出た。何も無い内容の話だったようななかったような、とにかく微妙なままに1日が終わる。
「荷物よろしくな」
それだけ言った万は、自腹を切る事なくさっさと帰ってしまった。6000円近く吹き飛んだレシートを夜風に乗せて空を眺める。ショッピングモールの明るさに、星空は消えていた。