【冬】クリスマスナイト 〜ある少年の奇跡物語〜
今度は何を言い出すかと思えば……
「何なの、選ばれた者って?
ていうかおじさんに選ばれても全然嬉しくないんだけど」
「少年のくせにずいぶん冷めてるね、君。
それから私はおじさんじゃくて、おにいさんだよ」
おじさ……じゃなくて、おにいさんは静かにそう言うと、シルクハットのつばを掴んだ。
「知らないかな?この街に伝わるクリスマスの夜の話を…」
「あぁ、それなら知ってるよ。
クリスマスの夜、100年に1度神さまが一つだけねがいを叶えてくれるって話だろ?
それがどうしたの?」
するとおにいさんは掴んでいたつばを離し、大げさに腕を広げた。
「なんだ、知ってるじゃないか!!それなら話が早い。
実は、その100年に1度の夜が今日のこと、そして私が君のねがいを叶えにきたのだよ」
簡単な話だろ?と笑って言うおにいさん。
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