だから、笑え
まあ、この場合、日和がどんなに拒んでも、小春や牧子さんがまるめこむ。本当にいい家族だ。つーか、日和、おまえにはそもそも『拒む』という選択肢はない。
明日から忙しい。講義を受けている教授に付いて研修がある。勿論、それは普通じゃ受けらんねーし、目をかけて貰ってる手前断れない。暫くここにも来れそうにないから。まあそれが理由な訳じゃないけど。
絶対的な理由は、『今日』じゃないと意味がないから。
意味を知ってる小春と牧子さんは、日和に『早く準備しろ』と背中を押す。見事なファインプレー。
「…20分だけ待って下さい。」
日和はげんなりしながら、階段を登っていった。