この腕の中で君を想う


「仕事も終わったし、今日飲みに行かないか?」


突然のお誘いに俺は一瞬戸惑ったが

「是非。行かせて頂きます」

ニッコリ笑ってそう言えば


「駄目ですよ」

社長の隣にいる男から制止の声がかけられた

「どうしてだ水嶋」

ムッとした顔で水嶋…と呼ばれるいかにも神経質そうな男性の方へ顔を向ける

「貴方の仕事はまだ終わってないからです。仮にも貴方は社長なんですよ?もう少し自覚を持って下さい」

仮にも…ってι

無表情かつ淡々とした口調で眼鏡をクイッとあげると、自分の手帳をペラペラめくり、俺に見せてきた

中にはびっしりとスケジュールが書かれてあり、とても休みなんてなさそうだ


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