この腕の中で君を想う


手を振り払ったらもう終しまい

ここから早く逃げなきゃいけないのに



「…うそ…でしょ?」

この場から離れなければと頭では分かっているものも、体は全く反応しない


どうして?

そんな理由最初から分かってる

私の中に"迷い"があるからだ


白山は滅茶苦茶な人だけど、私の話を真剣に聞いてくれた

優しい言葉をかけてくれた


本当にあの日出会った奴が目の前の人と同一人物だと思えないくらい

今日で印象がガラリと変わった



いや…騙されてるんだ

きっと弱みにつけこんでまた残酷な言葉で突き放す


そう思い込もうとするが、信じてみたいと思っている自分がいるのも確かだった


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