たとえばあなたが



みっちゃんこと美佐は、素早く千晶の隣の椅子に座ると、

「この間、びっくりしちゃったんだけど」

と興奮気味に、それでも周りに気を遣い、小声で話し始めた。



「お店はいいの?」

と千晶が心配したが、美佐は気にする様子もない。

「前にさ、この席に先客がいたことあったじゃない?やけに大柄の男の人」

それはまるで、井戸端会議の主婦のような口ぶりだった。



そう言われても、千晶はそんなこともあったっけ、とぼんやりとしか思い出せない。

たしか帰り際に見たときに、このパフェを食べていたような。

そう思ったとき、

「このチョコバナナパフェ見て思い出したんだけどね」

と、美佐も千晶の手元を見た。



「あの人が先月くらいかな、また店に来たんだけどさ、全然雰囲気変わっちゃってたの!」




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