女王様はメイド様?!①【完】
やっぱりドキドキしたのも、変に意識したのもあたしだけだったみたい。


翔は特に気にした様子もなく、手を繋いだまま無言で歩いていた。



だから変に意識してしまったのが恥ずかしくて気にしてないフリをして平常心を保っていた。



結局夜ご飯は煮物になった。


いつも通り食べ終わってあたしは片づけをしている。


ガチャガチャ皿を洗う音なんか気にすることもなく、翔はソファに座ってテレビを見ていた。


どうやらお笑い番組をみているらしい。


テレビからはたくさんの笑い声が聞こえる。


しかし、それをみる翔の横顔はお笑い番組をみているとは思えないくらい険しいものだった。



「つまんねぇ…」



ポツリと呟き、チャンネルを変えた。


どうやら芸人のネタがつまらなくてイライラしているらしい。


なんて自己中な野郎だよ。


芸人だってスベることだってあるよ。


それに、人を笑わせてお金をもらうなんてそう容易いことじゃないと思う。


みんな生きるために必死なんだ。


って、なんであたしは芸人の見方なんてしてるんだろう。


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