この出会いが奇跡なら-上-
「真衣、何?」
だけどあえて、分かってないふりをする。
「朝言ったじゃん、成斗と二人きりにさせてって」
――ホラ、あたしの予想は的中。
「ああ、そっか。ごめん」
そう言って、わざと返すあたし。
「ちょっとだけでいいの、二人きりになりたいなあって思っただけだから」
思っただけって…、それって十分成斗が好きっていう証拠じゃん。
ライバル的な関係になりそうな予感。
「…うん、じゃああたしに任せて」
「ありがと」
こんな事言ってる自分が馬鹿みたい。
あたしもあいつが好きって真衣に言えたらどれだけ楽だろう。
そして、あたしは馬鹿みたいな一言を真衣お目当ての成斗にズバッとふっかける。
「成斗!真衣がご飯の食べ過ぎでお腹痛いんだって。この薬持って行ってあげてよ」
「は?何で俺が…」
「いいから」と成斗に無理やり薬を持たせて、あたしは愛子達に行こ!と声を掛けてその場から瞬時に離れた。
「……っ」
もう、あたしの心はズタズタに壊れる寸前だ。