この出会いが奇跡なら-上-
「…お前、俺の事避けてね?」
成斗はサラリとそう言うと、じっとりとした目をあたしに向けて来た。
「……。」
避けてる?避けてるって言われたら、避けてるのかな。
「何か言えば?」
不意に、そう言って成斗があたしの目をじっと見つめてくる。
そんな怖い目でをあたし見ないでよ。
あたしだって辛かったんだから。
「…避けてるっていうか、逃げてたのかも、成斗から。…ごめんね」
あたしがそう言うと、成斗は眉間に皺を寄せて、今度は何で?とそう問いかけてきた。
――――何でって。
「…それは、言えない」
だって、真衣の協力のため、成斗が真衣とキスしたからなんて、そんな事言えるわけないでしょ。
「言えない、で済むと思ってんの?」
「え…?」
成斗のそんな言葉にスッと顔を上げると、不意にドサッと鈍い音が響いて、あたしは机の上に軽々しく押し倒されてしまった。