この出会いが奇跡なら-上-
「お前、俺が瀬川とキスしたのつらかったって言ってたけど、あれ俺がしたくてしたんじゃねえから」

「…え?じゃあ、真衣から?」

「…それも違う」

「じゃ、じゃあ何?」

「…一生言わねえ。それだけ分かれば十分だろ」

「…んー、う、ん…?」

分からないままそう言うと、ははっと笑われた。


一瞬ドクンっと心臓が脈立った。

成斗の笑顔、久し振りに見た気がする…



「…あぁ、それと、瀬川と俺を無理やりくっつけようとさせるのやめろ」

「え!?」

……き、気づいてたんだ…


「お前、何思ってんのか知らねえけど、あーゆー事されるとすっげえムカつくんだけど」

「あ、えっとごめんね。でも…」

「でも、瀬川が俺の事好きだから…って?」

「え!何でそれ知って…」

「ほらな。色んな女見て来たから分かんだよ」

「…へ、へえ」


「……どうせ手貸してたんだろ」
「え?」



「お前って馬鹿だよな。いつも他人の事優先しすぎ」

「だって、真衣と友達になれると思って」

「そうゆうところが、勘違いを生むんだよ」

「か、勘違い…?」

「…ッ、いや、今のなし」

「な、なにそれ」

「だから今のなしって言ってんだろ、気にすんな」


…そう言われるとすごく気になるんだけど。



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