あの人が好きで。




「お前も風邪ひいてたのか。」



網谷さんが少し悲しそうに言う。



「いゃ、全然大丈夫です。もう平気ですから~・・・ゴホゴホ。」



そんなこと言ってても、セキがまだ出る。



「うつしたよな。まぢごめんな。」



「いえ、網谷さんのせいじゃないです。でも、なんで網谷さん、アタシが休んでる事・・・。」



「だって、朝見えなかったから。」



「へ?朝?」



アタシは何の事だかさっぱり。



「いつも朝、お前が走ってるとこ、窓から見えるんだよ。」



「え?!!」



「しかも『遅刻する~』っていう声がするしな(笑)」



全部あってる・・・。


いつも遅刻しそうになって、走ってるし、「遅刻する~」って叫んでるもん。


網谷さん、アタシの事、見てたんだ。


そう思うと、なんか恥ずかしくなった。



「そんなトコ・・・・見ないでくださいよ・・・。」


「だから見えるんだっつの。でも面白いぞ(笑)」


網谷さん、完全バカにしてるし。


もしかして、網谷さんってsなの?!!(笑)
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