さぁ、跪いて快楽を乞え!
「そろそろ鍵閉めますよー」

司書の先生のその言葉とともに、薫達のページを捲る音が途切れる。

「……もうそんな時間か」

司書の先生が来た、ということは橘が迎えに来る時間ということだ。

「橘さん来るー」

「来るー!」

「うっせぇ!」

「まぁまぁ……早く出てってくださいねー。先生、早く帰りたいから」

「あ、先生もしかして今日、合コン!?」

「先生、早く帰りたいから」という言葉に反応したのはハル。アキは何の関心も無いようで、先程まで読んでいた本を片付けている。

「え? はい!? そんなわけないでしょう!」

「じゃあ、何でー? 何でー?」

「ただ早く帰って日頃の睡眠不足を解消したいだけです!」
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