王国ファンタジア【氷眼の民】―ドラゴン討伐編―

血は圧縮され、レインの手のひらに赤い小さな結晶が生まれた。


血の色に染まった結晶。


レインは立ち上がると、声をあげた。


「いいか皆、良く聞け」


ドラゴンの猛攻は留まる事をしらない。


それでも皆レインの話に耳を傾けた。


レインの作戦。それは非常にシンプルなもの。


「……十分だ。十分時間を稼いでほしい」


ドラゴンの注意を、自分以外に向かせること。


「そしてカギ、これを」


ユリエスに手渡したのは例の結晶。


こっそりと耳打ちをすると、ユリエスは目を見開き狼狽した。
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