野良ライオンと文系女の猛獣使い
「おはようございます」
「あら、飛鳥ちゃん。おはよう」
今日も早いのねー、なんて言うご近所さんに軽い挨拶を返して、私は歩き続ける。
右手にはリード。
その先には、黒い毛並みのミニチュアダックスフント。
短い足をバタバタさせながら歩く犬に、それよりも大きい歩幅で合わせてやりながら手綱を引く。
端的に言えば、犬の散歩だ。
父が買ってきた犬の散歩。
毎日毎日、私がこの時間にしているのだが、『何故私が?』という疑問は当然湧いて出た。
私しかやる人がいないから、と自己完結もしてしまっていたけれど。
「あんたも私以外と、散歩したいよねー?」
わかる訳がないと思いながらも問いかけてやると、レビィ(犬の名前だ)は一度こちらを向いて、「わんっ」と鳴いた。
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
肯定か否定か、意味なんかないとわかっていながら一瞬悩む。
通りがかりの会社員に挨拶だけ返して、レビィを見た。
が、やっぱりよくわからない。
元々、犬と人間では顔の作りが違うので表情を読み取ることなんて、不可能だろう。
「おはよう」
「おはようございます」
花の水やりをしていたお婆さんに、挨拶を返す。
レビィの散歩をするようになってから、挨拶されることが多くなった。
というか、挨拶することが多くなった。
ほとんど日課のようになっているせいで、この時間に外に出る習慣を持つ人とは顔馴染みになってしまったのだ。
正直、レビィの散歩は面倒くさかったが、この点については感謝するべきかもしれない。
私は社交的じゃないから。
古い町並みをしばらく行くと、河を挟んで隣の市が見えてくる。
河を覆うようにかかる大きな橋は、最近建設されたもので、『愛川新橋』などと呼称されていた。
家から真っ直ぐ、その愛川新橋を目指して歩き、さらに橋を渡りきり、向かいの市民公園を一週して帰ってくる。
これが私達の散歩コース。
「あら、飛鳥ちゃん。おはよう」
今日も早いのねー、なんて言うご近所さんに軽い挨拶を返して、私は歩き続ける。
右手にはリード。
その先には、黒い毛並みのミニチュアダックスフント。
短い足をバタバタさせながら歩く犬に、それよりも大きい歩幅で合わせてやりながら手綱を引く。
端的に言えば、犬の散歩だ。
父が買ってきた犬の散歩。
毎日毎日、私がこの時間にしているのだが、『何故私が?』という疑問は当然湧いて出た。
私しかやる人がいないから、と自己完結もしてしまっていたけれど。
「あんたも私以外と、散歩したいよねー?」
わかる訳がないと思いながらも問いかけてやると、レビィ(犬の名前だ)は一度こちらを向いて、「わんっ」と鳴いた。
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
肯定か否定か、意味なんかないとわかっていながら一瞬悩む。
通りがかりの会社員に挨拶だけ返して、レビィを見た。
が、やっぱりよくわからない。
元々、犬と人間では顔の作りが違うので表情を読み取ることなんて、不可能だろう。
「おはよう」
「おはようございます」
花の水やりをしていたお婆さんに、挨拶を返す。
レビィの散歩をするようになってから、挨拶されることが多くなった。
というか、挨拶することが多くなった。
ほとんど日課のようになっているせいで、この時間に外に出る習慣を持つ人とは顔馴染みになってしまったのだ。
正直、レビィの散歩は面倒くさかったが、この点については感謝するべきかもしれない。
私は社交的じゃないから。
古い町並みをしばらく行くと、河を挟んで隣の市が見えてくる。
河を覆うようにかかる大きな橋は、最近建設されたもので、『愛川新橋』などと呼称されていた。
家から真っ直ぐ、その愛川新橋を目指して歩き、さらに橋を渡りきり、向かいの市民公園を一週して帰ってくる。
これが私達の散歩コース。