深想シンドローム


ヒナちゃんたちも同じことを思ったのか、4人で目を合わせた。



“あ、紹介遅れましたー!俺は知る人ぞ知る、B組の西哲平っす!”


バカかお前!
いいから早くしろよ!

そんな声がスピーカーの後ろで聴こえる。



おそらく校内放送を使ってるんだろう。

あたしはただ
スピーカーから漏れる西くんの言葉に耳を傾けた。



“えー、実はこの度、先生方にお願いがありまして~”


「何をバカなこと言ってるんだ!」

「放送室へ急ぎましょう!」


バタバタと慌ただしく先生たちが校舎へ走り出す。


でも西くんは気付いてないのか

相変わらずとてもお願いするような口調とは思えない口ぶりで話し始めた。



“まぁ、メンドイこと抜きで言っちゃうと、俺らのエースである野崎理流を体育祭に参加させて欲しいんすよね!”


「え…?」


思わず、ポカンと口が開く。


もしかして西くんが言ってたのって…こうゆうことなの?

それにしたって、いくら何でもこんなことじゃ許可が下りるはずない。


そう思っていると。


“つー訳で、先生方に見て欲しいモンがあります!”



その掛け声と共に、屋上から撒かれた紙切れ。




…あれは―――。






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