僕は君のもの
「みっきー、テンション低くね?」
「そーお?」
右の頬をペッタリ机につけたまま答える。
思いっきり窓の外を睨んだ。
なんで晴れちゃうかなぁ…。
つまんないな~。
「あっ。狼発見。」
「おっ。ホントだ。」
「今日もツンツンしてんねー。」
男の子たちの声に顔を逆に向けた。
「何の話?」
「ん?あいつあいつ。」
恭ちゃんの指差す先には廊下を通り過ぎる一人の女の子。
「キレーな子…。」
「だろ?だけどすっげー無愛想なの。女子とも全く馴染めてないし。その辺はみっきーの仲間だな。ま、狼の場合は男子にも愛想ないけど。」
「狼?」
「そ。いつも一人で淡々としてるからあだ名つけたんだよ。“孤高の一匹狼”って。」