僕は君のもの
しばらく携帯をいじっていたら直ちゃんの寝息が聞こえてきた。
ソファに座ったまま隣の部屋を覗く。
扉は開けられたままでこっちに背中を向けて丸まっている直ちゃんが見える。
上下する体。
音をたてないようにそっとその部屋に足を踏み入れた。
低めのベッドの横にしゃがみこんで直ちゃんを見た。
「こっち向け。こっち向け。」
起こさないようにだけど力を込めて囁いた。
それが通じたのか直ちゃんがモゾモゾと寝返りを打つ。
よし!!
心の中でガッツポーズする。
無防備に眠るその顔に思わず見とれてしまう。
こんなにピアスつけたまま寝て痛くないのかな?
美紀も開けようかなぁ。
毛先が金髪だ。やっぱりずっと紫外線浴びてると痛むんだ。
恐る恐るそこに手を伸ばした。
あ…。やわらかい。