僕は君のもの



テーブルに並べられたお弁当とカップうどん。



「いただきます。」



直ちゃんはいつも礼儀正しく手を合わせてから美紀のお弁当を食べ始める。



「やっぱおばさんの卵焼きは最高だよな。」



いつもそれを食べてる美紀にはわからない。


だけど一人暮らしを始めてからは誰かの作ったものがすごくおいしく感じると直ちゃんが言った。


だからここに来た時は直ちゃんにお弁当を食べてもらう。



「たまには美紀も作ってみようかなぁ。」



「美紀ちゃん料理するの?」



「前にしたらお母さんに二度と台所使わないでって怒られた。お父さんも料理はお母さんに任せとけって。どういう意味だと思う?」



直ちゃんは笑顔のまま頷く。



「うん。おばさんのチョコもおいしかったよな。」



「ちょっと!話そらさないでよぉ!」



あ~ぁ。美紀に料理の才能があったらな…。



「まぁまぁ。今年のバレンタインも期待してるよ。最近はもらってなかったから懐かしいな。おばさんのチョコ!」



最後の一言に力を込められた。



「直ちゃんの意地悪。」





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