僕は君のもの
うん。コレは完全に寝ぼけてるよね。
「あ…。」
そう言ったまま10秒くらい固まった。
おっ!直ちゃん覚醒?
「ごっ…ごめん!!美紀ちゃん!!俺…。」
直ちゃんは勢いよく起き上るとそのまま正座した。
文字通り“そのまま”ね。
「その前に服…着てほしいんだけど。」
「え?…うぉあ!!ごめんごめん!!」
こんだけ焦る直ちゃん見たことないなぁ。
「ついでに美紀にも何か貸して。浴衣の着付けなんてできないし。」
「あぁ。うん。そうだよね。浴衣…。
とりあえずこれ着て!」
Tシャツと短パンを渡された。
「…ってもうこんな時間じゃん!美紀ちゃん家大丈夫か?すぐ送るから!」
別に平気なのに。まだ11時だし。門限なんてあってないようなものだし。
そんなことより気になることがある。