僕は君のもの
お互い服を着たことを確認してから切り出した。
「ねぇ。直ちゃん。」
「ごめん。ちょい待って。」
さっきから謝ってばっかり!
しかも直ちゃんはどこかに電話をかけ出した。
「もしもし?俺。あのさ、今から家来て。頼みあんだわ。いや…、その…、浴衣の着付け?ってやつをして欲しくて。…俺のじゃねーよ!」
美紀のことをチラッと見てからそのまま外に行ってしまう。
ちょっとちょっと!!どういうこと?美紀に聞かれたくないってこと?
電話から聞こえた声はもちろん女の声。さすがに会話まではわからなかったけど。
着付けのできる知り合いね。ふ~ん。
美紀とああいうことをしたあとに女の人呼んじゃうんだ。ふ~ん。
「ごめん。美紀ちゃん。すぐに送って行くから少し待ってて。」
ようやく直ちゃんが戻ってきた。
っていうかなんで美紀と目合わしてくれないの!!
そもそも今日のことに触れないの!?