僕は君のもの




お互い服を着たことを確認してから切り出した。



「ねぇ。直ちゃん。」



「ごめん。ちょい待って。」



さっきから謝ってばっかり!


しかも直ちゃんはどこかに電話をかけ出した。



「もしもし?俺。あのさ、今から家来て。頼みあんだわ。いや…、その…、浴衣の着付け?ってやつをして欲しくて。…俺のじゃねーよ!」



美紀のことをチラッと見てからそのまま外に行ってしまう。



ちょっとちょっと!!どういうこと?美紀に聞かれたくないってこと?


電話から聞こえた声はもちろん女の声。さすがに会話まではわからなかったけど。





着付けのできる知り合いね。ふ~ん。




美紀とああいうことをしたあとに女の人呼んじゃうんだ。ふ~ん。






「ごめん。美紀ちゃん。すぐに送って行くから少し待ってて。」




ようやく直ちゃんが戻ってきた。


っていうかなんで美紀と目合わしてくれないの!!



そもそも今日のことに触れないの!?






< 179 / 245 >

この作品をシェア

pagetop