僕は君のもの
結局、中村先輩と柴先輩も午後の授業をサボった。
ドキドキしている美紀とは反対にみんなは平気な顔をして校門を出る。
美紀ばっかり置いていかれている気分だ。
向かった先は小さな公園で、周りに背の高い木が何本も植わっているので道路から中の様子は見えにくい。
サボるにはピッタリの場所だった。
美紀は久しぶりの公園に思いっきりはしゃいだ。
たくさん走って、たくさん遊んで、たくさん笑った。
直ちゃんはそんな美紀をベンチに座って笑いながら見ていた。
一緒になってはしゃいでくれたのは中村先輩だけで、柴先輩はすべり台の影でタバコを吸っていた。
「美紀ね!こんなに楽しいの久しぶり!!」
その反動は翌朝やってくる。