秘密の★オトナのお勉強②
―――チュ…
小さなリップ音が響く。
あたしはそれを、まるで人事のように聞き取っていた。
「たまには、こんな不意打ちもいいだろ?」
「…バカ」
少し照れながらも、あたしはいつもと違う軽めのキスに、笑みを浮かべた。
心地良い空間を手放したくは無かったけど、あたし達の時間は限られている。
軽く貞永に向かって手を振ると、あたしは早歩きで車へと向かった。
―――崩壊。
この言葉は、あたし達には一番無関係な言葉だと思っていた。
だけど、あんな日が来てしまうなんて…。
異変を感じ始めたのは、そう先の事ではなかった。
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