sweet lovers B【BL】
 成都の耳元に口を寄せ、一呼吸置いてから、言葉を紡ぐ。

 俺の気持ちを。

 成都が、好きだと言うことを。

 親友としてじゃなく、一人の男として。

「……好き?」

「成都が、好き」

「清治、が?」

「俺は、お前が好きなんだ」

「そんなの、嘘だ……」

「嘘なんかじゃない」

 成都が信じるまで、何度だって言ってやる。

 好きの言葉も、愛の言葉も、何だって、何度だって。

 抑えつけてきた想いは、どんな言葉に換えてもそう簡単には尽きないから。

 自分でも信じられないくらい、言葉が口を突いて出て行く。
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