甘味処
図書室であたしは声を押し殺して泣いた。

幸い人はいなかったからよかったけど、
それでもあんまりわんわん泣くと良くないと思ったから。



「叶愛・・・。」


あたしを優しく抱きしめてくれる。



「・・ごめんねっごめんねっ宙・・!」


きっと困ってる
全部、あたしが勝手に泣いて
宙を困らせて・・・っ



最低だ。



あやまることしかできない自分が嫌。



ずっと宙は黙ってあたしの背中をさすってくれた。



「もう大丈夫。大丈夫だよ。
授業・・・サボっちゃった!」


元気よく宙に言うけど
宙はさっきと表情を変えずに


「俺が、いるから、辛い時は言えよ」



優しく言った。


「うん。宙も辛い時は頼ってね?」



「フッ・・・わかった。」





気がつけば、5時間目が終わった頃だった。


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