超溺愛ブラコン妹の彼氏
「そう思ってるのは空那だけだろ!?」


「あっ紗輝ちゃん、みー君探してるんだょね?旧校舎にいるみたいだから連れてってあげる」

「ありがとう」

キョロキョロしてる紗輝ちゃんを見つけ声をかけた。

「いょいょ紗輝ちゃんの想いが通じる日なんだね。俺は三番目の兄貴だから応援してるからさっ」

「何で知ってるの?」

俺の顔をジーッと見つめ質問された。

「生徒会動いてるでしょ?」

「あっそうか」

大きく頷く紗輝ちゃんだけど…顔…赤くない?

「紗輝ちゃん、何かあった?顔が赤い気がするょ?」

途端に赤身が急上昇し慌てて頬に手を添える紗輝ちゃん。

何があったんだ?俺のいぬ間に…
「あっあのね…こんなに大袈裟になるとは思わなかったの。お昼にカフェテリアへ行く途中、みー君が告白されてて…相手の子が…抱きついてたの。それをみたら…頭が混乱しちゃって、郁斗先輩に絡んでたの」

だから紗輝ちゃんに郁斗の香りがうつってる訳ね。

そんなに密着してたのか?

「そっかぁ。ごめん、嫌な事思い出させて。紗輝ちゃん、手避けて笑って?」

ゆっくり手をおろし

「私、本当はまだ怖いの。手…震えちゃうの。でもね…みー君にだきついた子と目があって…勝ち誇った顔されたの。悔しかった。そこに収まるのは私なのにって」

「もぅいいょ」

って言ったのに紗輝ちゃんの話はとまる事がなかった。

「それを郁斗先輩にぶつけたの。そしたら、その震えとめられるのは美景君じゃない?って言われて…決心したの。みー君が誰かのになるの嫌だから」

「そっか、んじゃ想ってる事、全部吐き出しておいで!」

数メートル先に萌ちゃんがいて指で'こ・こ'ってみー君がいるであろうあき教室のドアを示していた。

紗輝ちゃんの進路をかえ背中を軽く押した。

数歩進んだ紗輝ちゃんは振り返り
「実雷先輩、ありがとう」

って飛びっきりの笑顔をくれた。

美景がいる教室の前にいたら実雷先輩に連れられた紗輝が来た。

何だか不安顔じゃん…

と思っていたら

振り返り実雷先輩に何かを言い、再びこちらにむきすすんで来た。
その顔からは不安要素は消えていた。
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