双子悪魔のホームステイ



「そうじゃ!わしからそなたに餞別を与えよう。ほれ、受け取りなさい。」


閻魔がパンッと手を一つ打ち鳴らすと、彼の両手の中に一組の服が現れた。



「ち、ちょっと、待って!これはさすがに着れないわ!」


服を閻魔から受け取ったティディは、敬語を使うのを忘れるほど動揺してしまった。

閻魔がくれた服は、黄色のタンクトップに緑色のジャケットに青いダメージデニム。


美しさを追求するティディにとっては、苦手なジャンルの服装だった。



「な、なぜじゃ?色の組み合わせはまあまあだと思うのだが……。」


「色の組み合わせの問題じゃないわ!黄色いタンクトップが問題なの!あたし、ラインが出る服は好きだけど、タンクトップは嫌いなのよ……。おまけに黄色って、悪趣味だわ……。」
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