双子悪魔のホームステイ



「二度目は効かねえよ。」


「えっ!?」


次の瞬間、クレイがとった行動に結祢は目を見張る。

槍が雨として降り注ぐ前に、バッティングをするように大蛇矛を横降りし、ディザスに向けて打ったのだ。



「わわっ!?あ、危ないじゃんか!」


ディザスは大蛇矛でそれらをガードした。

しかし……



「えっ……嘘っ!?」


「あっ……しまった!」


彼の防御によって軌道を変えられた一本の槍が、半月状に飛ばされ結祢の方へ落ちてきたのだ。



「ごめん、避けて、結祢ちゃん!」


「そ、そんなこと……無理……きゃあ!!」


槍の先はもう彼女の目前にあり、月の光でギラリと鈍く光った。

とても避けきれそうにはない。



「結祢ちゃあん!!」


「くそっ……!!だから、人間は嫌いなんだ!」


悪態をつきながら、クレイは結祢の前に高速で移動した。
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