双子悪魔のホームステイ










クレイが誕生してから一ヶ月と十日が経った頃。



「クレイ……ようやく、あなたの存在意義を示す時が来ましたわ。」


「気は進まぬが……こうなってしまっては致し方ない。ク、クレイよ……行ってはくれまいかのう?」


ロールと閻魔は、彼らの居城から今正に出ようとしているクレイを見送っていた。

ロールは腰に両手を当てて普段通りの澄ました表情をしているが、閻魔は不安そうに眉を下げて腹の前で両手を組んでいる。



「……たくっ、ガキじゃねえんだから見送りなんて要らねえんだよ。」


そんな二人に対し、クレイは煙たそうに左手を上げて上下に振る。

しかし、心なしか頬は僅かに赤かった。
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