双子悪魔のホームステイ



「それが放っておけないんでやすよ。クレイの旦那に連れ戻すよう頼まれやしてねえ。」


「クレイに……?」


クレイという言葉に反応し、ディザスはおもむろに顔を上げる。



「クレイの旦那だけやないですよ。お嬢も心配してやした。そりゃもう、心の底からって感じでやしたよ。ディザスの旦那が居なくなったって泣いてやしたから。」


「結祢ちゃんを泣かしちゃったのか……。俺って最低だよな……。」


ハアアと深いため息をつくと、ディザスは脱力して塞ぎ込んだ。

そんな彼を、旦那らしくありやせんよとトライプが叱咤激励する。



「俺らしくないって……ドクターは普段の俺を知らないじゃんか。」
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