双子悪魔のホームステイ
「クレイ……」
「クレイ君……」
結祢とディザスが、クレイをじっと見上げた。
クレイは二人の顔を交互に一度ずつ見てから、不意に顔を伏せる。
耳朶と頬が僅かに赤いことから照れていることがわかった。
「たくっ……慰めるのは俺様の柄じゃねえが、今日は特別だ。」
クレイは小さな声で言うと、ディザスと結祢の頭を両手でくしゃくしゃと撫でた。
「きゃっ!?や、やめて下さい、クレイ君!か、髪が乱れてしまいますよ!」
「わっ!?やめろよ、クレイー!俺の方が兄貴なのに!」
狼狽の声を上げる結祢とディザスに、うるせえよと言葉を返しつつも、クレイは素直に二人の頭からパッと手をどかした。
「俺様はもう寝る。おまえ達もくだらねえことで杞憂してねえで、早く寝ろ。」
そう言って、身を翻してソファの方へ歩き始めようとしたクレイだったが
「……っ!?なんだ、おまえ!」
突如として驚声を上げ、ピタリと立ち止まった。
「え、えっと……どなたですか?」
「誰だよ、おまえ?」