いちばんの星 -side episode-
明らかにイライラするヴェルヌに、状況を見守っていた周りの兵達もはらはらと焦っているようだ。
その時、兵達の集団からポツリと声が漏れた。
「それって…ラーラさんの事じゃないですか?」
「ラーラ!?」
その名前に、明らかにヴェルヌが反応した。
「ああ。その事か…確かに中庭で会ったけど、それがどうしたって?」
スティークのその言葉に、ヴェルヌはくしゃくしゃと頭をかいた。
そして納得したような表情を浮かべたヴェルヌは、スティークの肩に手を置くと、ぼそりと呟いた。
「スティーク…ラーラのおかげで面倒な事になってるぞ…」
「え…?」