もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
気持ち悪い、気持ち悪い。
ガリガリと痣を消すように掻き続ける。赤くなり、皮膚が裂け血が滲み出て痛みが発生しても、止めることはない。
消えて、消えて!
汚れてる………綺麗にしなくちゃ。
体が冷えていくのも構うことなくあたしはそれを続けていると、ゴンゴンっと風呂場のドアが叩かれた。
「っ?!」
「服、置いとく」
「………あり、がと」
慧斗が服を持ってくるって言ってたな。
あたしは、慧斗にお礼を言うと、慧斗は長湯すんなよと一言言ってから戻っていった。
いなくなった慧斗にホッとしながらあたしは鏡を見る。
………少しは綺麗になったかな?
鏡を見ながら苦笑する。
あたしにも、こんな感情あったんだなって。