もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
ふっと笑みを浮かべて慧斗はあたしの頭を撫でる。
くすぐったいけど気持ちがいい。
「体………大丈夫か?」
「………ぅん」
小さく頷くと、慧斗はあたしの腰に腕を回して自分の方に引き寄せる。
慧斗の体温がまた近くなった。
「け、慧斗?」
抱き込むように腕の中に納められ、あたしは、動ける範囲で慧斗から離れようと抵抗してみた。
「雪那」
「っな、に」
「もう、お前は俺のになったよな」
ぎゅうっと更に強く抱き寄せられてあたしはとうとう身動き一つ出来なくなった。
あたしは、抵抗するのを諦めて、慧斗の言葉に耳を傾けた。
「だから、隠し事は無しだ」
「っ」
「右目、カラコンだったんだな」
えっ、とそういえば右目に違和感がないのを感じた。