もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「それでね、放課後遊びに行こうって」
行っていい?と聞くと、ピタリとあたしの頭を撫でてくれてた慧斗の手が止まった。
「慧斗?」
「…………どこに行くんだ?」
「わかんない」
「…………」
慧斗は黙ってしまった。何か考えごとをしているみたい。
すると、奏がクスクス笑いながら口を開く。
「いいんじゃない?」
「奏……」
「正式に御披露目はまだだから他は知らないだろうし、雪那ちゃんもせっかく友達出来たし」
「だが、もし………」
「だったらこれ持ってれば?」
遠矢がすっと小さな可愛い熊のストラップをあたしに渡す。反射的に受け取っちゃうけどこれは?
「ないよりましか」
はぁ、と慧斗はため息をついた。