もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
喚く皐月にそうかなー?と首を傾ける。
「大丈夫、怖くない」
あたしは二人にここにいて、と言ってから中に入り慧斗達に近づいた。
「慧斗」
「あ?……雪那」
慧斗は、低い声で振り返りあたしを見ると、ふっと目元を和らげた。
「あれ、姫」
「雪那ちゃんどうしたの?」
「大吾いないし!」
あ、大吾になにも言わなかった。神楽に言われてはじめて気付いた。
慧斗は、あたしの前に立つと、どうした、と聞いてくる。
「聞きたいことがあってね」
「何だ」
「友達出来たの」
まずそう報告すると、慧斗は良かったなとあたしの頭を撫でてくれた。