もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「これもっとけ」
渡されたのは、昨日あたしが見つけた携帯とは別の奴。
「いいの?」
「お前のだから」
あたしは、慧斗から携帯を受け取りまじまじと見る。
ピンク色のそれは確かに慧斗には少し似合わない。
慧斗がこれ使っていたら………想像出来ない。
「なに考えてる」
「な、なんも!」
ぎろりと睨まれたのであたしはハハハッと乾いた笑みを浮かべながら携帯をポケットにしまった。
「いいか、約束守れよ」
「はーい」
手を挙げてあたしは頷いた。
「返事はいいね」
クスクスと奏は笑い、でも返事だけじゃだめだからねと奏からもくぎを差された。
「破ったら罰だからな」
「お仕置きって言ってやれよ!」