Milky Milk ~間違いないのは1つ~
「2人共!食べ物で喧嘩はいけないよ?みんな我慢してるんだから。ユキト、今度から私のあげるから、ミノリのとっちゃだめだよ?」
「ねーちゃんのならいらない…」な?、と実にふる。
「うん。お姉ちゃんのならいらない」
「どうして?」
「ねーちゃんが一番、少ないから」
雪斗、実、龍太郎は俯く。海がどれだけ食べていないか、知っているからだ。
この時、海はある決心をしたのであった。
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(本当に…ここの辺??)
海は辺りをキョロキョロする。視界に入るのは、紅葉が落ちきった寂しい木と、低い塀。
父が帰ってきてから、早一週間。家計を握る海は、生活の苦しさをひしひしと感じた。