ツンデレ★王子 -2nd-
あたしは近くの公園のブランコに乗った。

そこには明りが一つしかなく、淋しいところだった。


「はぁ…」


ブランコのさびれた音とため息が混じり合う。

あたしはさっきあったことを思い出していた。

リンカさんが先輩にキスをしようとしていた…

頬に手を置いて、唇を近付けて…

それはどういうことなのか…

まさかリンカさんは先輩が好きなんじゃ…

ううん、そんなことない…

だってリンカさんはあんなに優しくて、あたしを妹だって言ってくれて、応援してくれて…


「…確かめなくちゃ」


あたしは立ち上がった。

そして走り出した。
< 145 / 202 >

この作品をシェア

pagetop