金髪の君*完結
「おー、いい格好してんな"あい"。」
手を挙げニヤニヤと笑う若田に体が震えた。
大八木高校を仕切っている若田を知っているのか、教室にいる生徒やお客様からの視線が痛い。
控室にいた銀が出てきて私と若田を見つけ慌てて駆け寄って来た。
「--葵ちゃん。」
私の前に立ち私を後ろに隠した銀の声は低く、初めて聞く声にビクッっ肩を上げた。
銀の背中が『逃げて』と言っているのが分かった私は、銀や若田に背を向けた。
控室に逃げこもうと思い、足を踏み出した私。
--いいの?
自分で自分を問い掛けた。
--ここで逃げていいの…?
--逃げ続けて解決されることなの?