恋の方程式
プロローグ

「私は数学と理科は苦手なんだー。」

これは私が中学校に入学して初めての中間テストの結果が返ってきた時に出した一言。
その訳は・・・
英語96点
数学22点
国語87点
理科32点
社会94点
だからです。

家に帰宅し、早速このむさ苦しい点数の結果用紙を通っている塾へと持って行った。
塾は楽しい。
学校の先生よりも塾の先生の方が面白いから。

「萩原は得意不得意の差が激しいな。よし、今後は理数系を中心にするか。特に数学。」
「えーーーー!?何で!?」
「なんでもクソもあるか!なんだこのガタガタの点数は!」

あ、自己紹介が遅れました。私の名前は
「萩原 奈帆」(ハギハラ ナホ)
新設女子中学の1年生です!
ちなみに軽音楽部部長。
さっきから私と話してるのは
「清川友博」(キヨカワ トモヒロ)先生
理科以外なんでもできる先生。
レギュラーの授業では数学担当の先生。
オヤジギャグをよく言うとっても面白い先生なんだ。

「私、やっぱり数学理科が苦手なんです。これからが心配だなぁ・・・」
「まぁ、安心しろ。理数系のスペシャリストを紹介してやるから。」
「いや・・・別に自力でしますしそんな配慮はいらな・・・」

いらない、と言おうとしたけどやめといた。
いつか絶対テストで全教科90以上とると目標にしたのを忘れていたからね。

「・・・ぜひお願いします」
「じゃあ明日19時30分に来い。」
「え!?明日!?」
「さっそく始めるからな。」
「え!?ちょっと・・」
「じゃあまた明日、俺今から授業だから。」
「え~~~~~~~!!!!」

ありえない。
そのころはとても憂鬱だったし。
でも、これが野木先生との出会いになるとは、
その頃の私は全然思っていなかった。





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