―百合色―
俺は携帯を戻し、寝返りをした。


そして、意識はなくなった──……



──………目を開けた時、俺の視界に写ったものは
、真っ暗になった部屋と、俺の愛しい人の姿だった。

『…ゆ…り?』


百合は俺のガラガラの声を聞き逃さず、俺の方を見た。


『あっ光輝!もう大丈夫?なんか私勝手に入っちゃったけど…』


『え…あれ…百合…学校は?』


起き上がりながら、
俺は完全に効かなくなった熱さまシートを剥がす。


『光輝!まだ寝てなよ!
もう6時だよ?ずっと寝てたみたいだね、私いっぱい電話したのに…』


俺はふと携帯を見る。


携帯を見ると、お知らせランプが光っていた。


『…すっかり寝てたみたい…』



『やっぱりね!何か食べる?林檎買ってきたよ?』


『林檎で…いいよ、喉痛いし…食欲ない…し』


百合がスーパーの袋から、最初から剥かれていた林檎を取りだし、俺に差し出した。
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