年上。
ようやく、鬱陶しい授業も終わり、放課後になった。

さて、さっさと帰ってバイトに……行きたい所だが、今日は委員会の仕事がある。

別に、委員会の仕事を終わらせてからでも十分に間に合うので、問題は全く一切ない。

早く終わらせたいのは言うまでもないのだが。

やれやれ、一体何をするのだろうか? 下らない会議程度なら、俺はすぐに帰りたいのだが。

少しだけ、深く息を吐きながらゆっくりと図書室へと向かう。

この学校の図書室は近隣の学校と比べると、比較的広く設備も充実している。

今度、俺も何か本を借りよう。いちいち本を買っていたら、すぐに金がなくなってしまう。

特にライトノベルは、シリーズものが多いので連続して買う必要性がある。

一応これでも、古本市場なども活用しているのだがやれやれ、いかんせん揃わない本も多々ある。

それに、古本は酷く紙質が悪くなっているものが多いので、俺はできれば新品がいいのだ。

図書館に入ると、そこには既に到着していた他クラス、他学年の図書委員がいる。ちなみに、入学式はまだ行われていないので、一年生はいない。

それぞれ、思い思いに会話をしているが、俺はその輪からは外れて一人席に座る。

あと揃っていないのは、若干名だけか……。

ふぅと息を吐くと、背もたれに体重を預ける。

今日は少しばかり疲れが増している。あの、名前も知らない馬鹿の所為だ。

あいつの所為で俺は運動をさせられたからな。

まったく、体を動かすのはひどく疲れるから嫌だというのに。

しばらくすると、足りていなかったメンバーも揃い、教師もいつの間にやらいたので、会議は始まった。

だが、やはり……ここでも挨拶をしなければならないのか……。
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