愛の雫
生まれ付き体が弱かったママが長く生きられない事は、あたしもパパもわかっていた。


そして、ママ自身も…。


だからと言って、決して簡単に受け入れたり、割り切れたり出来る訳じゃない。


ママがいなくなってからのあたし達は、涙が涸れてしまうんじゃないかって言うくらい泣いた。


それでも支え合って、二人だけでも何とか頑張って来たのに…


1年前から、あたし達の生活は背中合わせになってしまった。


陽子さん(アノヒト)が、あの家に来たせいで…。


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