愛の雫
「帰る……」
一言だけで呟いた後、バッグとコートを持って性急(セイキュウ)に玄関に向かった。
「おいっ!!希咲、待てって!」
すかさず追い掛けて来た凪兄に、手首を掴まれたけど…
「触らないでよっ!!説教ばっかりの凪兄なんて、パパと同じじゃんっ!!」
あたしは大声を上げながら、彼の手を払い退けた。
「希咲、ちゃんと話そ…」
「嫌い……」
凪兄の言葉を遮って小さく吐き捨てたその言葉だけを残し、逃げるように彼の家を後にした。
一言だけで呟いた後、バッグとコートを持って性急(セイキュウ)に玄関に向かった。
「おいっ!!希咲、待てって!」
すかさず追い掛けて来た凪兄に、手首を掴まれたけど…
「触らないでよっ!!説教ばっかりの凪兄なんて、パパと同じじゃんっ!!」
あたしは大声を上げながら、彼の手を払い退けた。
「希咲、ちゃんと話そ…」
「嫌い……」
凪兄の言葉を遮って小さく吐き捨てたその言葉だけを残し、逃げるように彼の家を後にした。