愛の雫
「それより、何で会いに来てくれないの?せっかく帰って来たのに、希咲ちゃんが全然遊びに来てくれないから、マジで寂しかったよ。あたしが帰って来る事、凪から聞かなかった?」


一気に話した奈緒ちゃんは、あたしを見ながら小首を傾げている。


「聞いてたんだけど、バイトが忙しくて……」


「バイト?」


「うん。駅前に、ミュージックトークってカラオケボックスあるじゃん?あそこでバイトしてるんだ」


「そうだったんだ」


奈緒ちゃんは、柔らかい笑みを浮かべて頷いた。


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