愛の雫
「あっ!じゃあ、もしかして今からバイトなの?」


「うん、夕方までね」


小さく頷くと、奈緒ちゃんがため息をついた。


「なぁ〜んだ……。あたし、明日の夕方には帰るから、今日は希咲ちゃんとお昼ご飯でも食べに行こうと思ってたのに……」


「え……?明日帰っちゃうの?」


「うん。バイトはまだ休みなんだけど、サークルがあるしね。それに、彼氏が早く帰って来いって煩くって……」


そこまで話し終わる頃には、奈緒ちゃんはすごく照れ臭そうに微笑んでいた。


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