愛の雫
その事を自覚した瞬間、息が苦しくなった。


酸素を求めるあまり息を吸い過ぎた肺が締め付けられるみたいで、同時に頭の中がボーッとしていく。


「……っ、はっ……っ……っ!」


本能的に息を吐こうとしても苦しくなるばかりで、胸元を押さえながら前のめりになってしまう。


「……希咲?」


最初にあたしの異変に気付いたのは、未だにあたしの手を握ってくれている凪兄だった。


「希咲?」


「希咲ちゃん?」


続いて、パパと奈緒ちゃんに呼ばれた。


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