愛の雫
何度も浅く繰り返していた呼吸が、更に早くなっていく。


息をしているハズなのにまるで酸素が足りないみたいで、その苦しさに自然と涙が溢れ出していた。


「希咲、どうした?」


苦しいんだと訴えたくても、声なんて出せない。


呼吸が上手くコントロール出来なくて、次第に意識が遠退いていく。


「希咲っ……!!」


凪兄の声が遠くなっていく事に気付いた時には、もうどっちが地面なのかもわからなくなっていて…


あたしは、意識を手放すように目を閉じた――…。


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